印刷ボタンを押す直前に出てくる「印刷設定画面(ダイアログ)」。 「ページサイズ処理」や「プロパティ」など、専門用語が並んでいて何を選べばいいか迷いませんか?
この記事では、Adobe Acrobat Readerをはじめとする主要なPDFソフトの印刷設定項目の意味を一つずつ噛み砕いて解説します。 これさえ知っていれば、もう「なんとなく」で印刷して失敗することはありません。
1. ページサイズ処理(ここが一番重要)
PDFの大きさと、紙の大きさが合わないときにどうするかを決める項目です。
- ✅ 合わせる(Fit)
- 意味: どんなサイズのPDFでも、プリンターに入っている紙の印刷可能領域(フチの内側)にきれいに収まるように縮小・拡大します。
- 使いどき: 基本は常にこれでOKです。A3の図面をA4の紙に出したい時も、これを選べば自動で縮小されます。
- ❌ 実際のサイズ(Actual Size)
- 意味: PDFのデータ上の寸法(例:210mm x 297mm)でそのまま印刷します。
- 注意点: プリンターには必ず「フチ(余白)」があり、そこにはインクを吹けません。そのため、端っこが数ミリ切り落とされます。
- 使いどき: 寸法が厳密に決まっている型紙や、1/100スケールの図面など、1ミリのズレも許されない時だけ使います。
- 特大ページを縮小
- 意味: 紙より大きいページだけ縮小し、紙より小さいページは拡大せずそのままにします。
- 使いどき: 小さい名刺サイズのPDFを、A4用紙の真ん中にちょこんと印刷したい時など。
2. 向き(自動・縦・横)
- 自動(Auto)
- PDFのデータが縦長なら縦に、横長なら横に、プリンターの設定を自動で切り替えてくれます。基本はこれでOKです。
- 縦 / 横
- 強制的に指定します。「自動」だとうまく認識されない(勝手に回転してしまう)稀なケースで手動指定します。
3. 注釈とフォーム
「画面上で書いたコメントが印刷されない!」という時はここを見ます。
- 文書と注釈
- 本文だけでなく、ハイライトや書き込み(注釈)、フォームに入力した文字も全て印刷します。通常はこれです。
- 文書のみ
- 書き込みをすべて非表示にして、元々の文章だけを印刷します。きれいな状態で出力したい時に便利です。
4. トラブル解決の切り札「画像として印刷」
「文字化けする」「特定の部分だけ印刷されない」「プリンターがフリーズする」 そんな原因不明のエラーが出た時の最終手段です。
- 印刷画面にある**「詳細設定」**ボタンをクリックします。
- **「画像として印刷」**にチェックを入れます。
- 「OK」を押して印刷します。
仕組み: PDFの複雑なパスデータやフォント情報を、PC側で一旦「高解像度の画像」に変換してからプリンターに送ります。データ量は増えますが、見た目通りの結果がほぼ確実に得られます。
結論
- 基本設定は**「合わせる」**にしておく。
- コメントが出ない時は**「注釈」**設定を見る。
- エラーが出たら**「画像として印刷」**に逃げる。
この3つのポイントを押さえておけば、どんなPDFでも恐れることはありません。