Macユーザーの皆さん、「プレビュー」アプリでPDFを軽くしようとして**「ファイルサイズを減らす」を選んだら、文字が読めないくらいボケボケになった**経験はありませんか?
これはMac標準の圧縮設定が「極端に画質を落とす」という設定になっているからです。 しかし諦めないでください。Macには**「画質とファイルサイズのバランス」を自分で調整できる裏機能**(Quartzフィルタ)が眠っています。
この記事では、Mac標準機能だけで、画質を保ったまま最適に圧縮する「カスタムフィルタ」の作り方を解説します。一度設定すれば一生使えます。
1. なぜ標準機能は「使えない」のか?
プレビューの「書き出す...」メニューにある「Quartzフィルタ > Reduce File Size(ファイルサイズを減らす)」を選んだ時の挙動は以下の通りです。
- 解像度を強制的に下げる: どんな高画質画像も、FAX並みの低画質にされます。
- 圧縮率を高める: ノイズが乗るレベルまで圧縮されます。
結果として、ファイルサイズは激減しますが、ビジネスではとても使えない品質になってしまいます。
2. 解決策:ColorSyncユーティリティで「カスタム設定」を作る
Macの奥深くにインストールされている標準アプリ**「ColorSyncユーティリティ」**を使います。
手順A:フィルタの作成
- Finder > アプリケーション > ユーティリティフォルダを開きます。
- **「ColorSyncユーティリティ.app」**を起動します。
- 上部メニューの**「フィルタ」**タブをクリックします。
- 一覧にある**「Reduce File Size」を探し、その右側にある「▼」矢印をクリックして「フィルタを複製」**を選びます。
- ※鍵マークが出ていて複製できない場合は、複製ボタンがアクティブになるまでウィンドウ下部の「+」を押して新規作成し、そこに内容をコピーするなどの工夫が必要です(OSバージョンによりますが、基本は複製でOKです)。
- 複製されたフィルタの名前を変更します(例:**「良画質・中圧縮」**など)。
手順B:画質の設定(ここが最重要)
作ったフィルタの「▼」を開いて、詳細を設定します。
- **「画像のサンプリング」**の左側の三角をクリックして開きます。
- 解像度: ここに数値を入力します。標準の「72」などは低すぎます。
- おすすめ設定: 150 ピクセル/インチ
- ※もっと綺麗にしたいなら 200、もっと軽くしたいなら 100 くらいで調整してください。
- 品質: 「中」または「高」にします。
- **「画像の圧縮」**も設定します。
- モード: JPEG
- 品質: 中(真ん中の目盛り)くらいがバランスが良いです。
これで設定完了です。ColorSyncユーティリティを閉じてください。
3. 実践:カスタムフィルタを使って圧縮する
設定さえしてしまえば、使い方はいつものプレビューアプリと同じです。
圧縮手順
- 軽くしたいPDFを**「プレビュー.app」**で開きます。
- メニューバーの「ファイル」> **「書き出す...」**を選択します。
- ※「PDFとして保存」ではありません。「書き出す」です。
- 保存ダイアログの下部にある**「Quartzフィルタ」**のプルダウンメニューを開きます。
- 先ほど作った**「良画質・中圧縮」**が表示されているはずなので、それを選択します。
- 「保存」をクリックします。
結果の比較(例)
- 元のファイル: 20MB
- 標準のReduce File Size: 300KB(画質崩壊)
- 今回のカスタム設定: 2MB(画質ほぼ変わらず!)
結論
Macには「高機能な圧縮エンジン」が搭載されていますが、デフォルトの設定が極端すぎるだけです。 ColorSyncユーティリティで「ちょうどいい設定」を作っておけば、有料の圧縮ソフトは必要ありません。
「画質は落としたくないけど、メールで送れるサイズにしたい」。そんなワガママな要望も、この設定ひとつで解決です。